手軽に写真が撮れるようになり、料理の写真を撮る人はとても増えたと思います。
ところが、簡単そうに見えて意外に難しいのが料理の撮影です。
本当はとても美味しそうな料理なのに、写真で撮ったら美味しそうじゃない
……という経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
だからこそ、美味しい料理の魅力が伝わる写真を撮るためのちょっとしたコツ撮るコツをお伝えしたいと思います。
光の質と向きを読もう
@札幌
最初は光についてです。
料理の写真は、自然光の柔らかい光で逆光から半逆光で撮るのが基本です。
自宅でもカフェでもレストランでも、光が差し込む窓際の場所で、逆光つまり向こう側から自分の方に光が当たるところに料理を置いて撮ります。
半逆光というのは、逆光とサイドライト(横からの光)の中間、つまり斜め向こうからの光のことです。
こういう光で撮ることで、料理が立体的になり食べ物にハイライト(白い反射)が映り込むので美味しそうに見えます。
陰が強く出る場合は、A4〜A3サイズのレフ板(白い紙やアルミホイルを貼った板)を手前に置いて陰の部分を照らして明るくしてあげるとコントラストが弱まり全体的に明るくて柔らかい写真が撮れます。
撮影モードはPからはじめましょう。
背景がボケた写真にしたい場合は、絞り優先モードにしてからF値を小さくして撮影するといいと思います。
料理に関係ないものが写らないようにしよう
@札幌
料理を撮る場合、まわりも入れてしまうとゴチャゴチャした画になりがちです。
撮りたい料理の一番美味しそうなところを狙って思い切りアップで撮るといいですよ。
つまり余計なものが写らないように、テーブルに余裕がある場合は画面内に入らないようによけるようにしてください。この開きホッケの写真では、画面に変化をつけるためにあえてビールの陰を入れていますが、ビール以外の他の料理はフレーム外に置いています。
また、アップで撮っているのに美味しそうに写らないのは、光源が蛍光灯だったり、暗すぎたりする場合が多いので、蛍光灯しかない状況ではどうしようもありませんが、白熱灯があるところではその下に料理を置いて撮ってみる、露出を(+)にして明るめに(特にお皿や背景が白の場合にオートで撮ると暗めになるので)撮ってみてください。
自然なアングルを意識しよう
@自宅
料理は真上や横から撮るよりも、自然なアングル:つまり実際に食べるときのような45°の角度で写した方がいいです。
こだわりのある料理人は食べる人が見る角度で盛り付けているので、真上から撮られるのを嫌がる人もいるようです。
それから撮るタイミングですが、熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちに撮りましょう。
そのためには、料理がでたらすぐに撮れるよう準備しておく必要があります。
常にスイッチONにして撮影モードや露出を合わせておくなどしてください。
そうすることで、スマートに素早く撮れます。
シズル感を出すように撮ろう
@自宅
まず、「シズル感」とは何か?
英語の擬音語で、肉を焼く時のジュージューいう音のことをシズル(sizzle)と言う。そこから転じて人の感覚を刺激する感じのことを指し、広告やデザインの世界では、瑞々しさというような意味で使われたりする。
食欲を刺激するような食品の活きの良さや瑞々しさと言った「おいしそうな感じ」のこと。五感を刺激するような感覚のこと。そこから転じて、現場の「臨場感」を表す際に使われることも…
と言っても、五感を刺激するような撮り方って難しいですよね。
具体的にあげると、
- 肉汁
- 水滴
- 湯気
こういうものがあれば「シズル感だ!」と思ってもらえればOKです。
これらをみたら写し込んでいってください。
ここでは、湯気の写し方のコツについて
湯気は逆光で背景が暗いと撮りやすくなります。このコーヒーの例では、テープル上で逆光になる場所にコーヒーを置き、背景ではありませんがコーヒー自体が濃いので、湯気が写っています。
番外編 ~掟破りの真上撮り~
@アクティ森
上記で、”自然なアングルで”と書きましたが、例外をご覧に入れます。
この唐揚げ定食のように全体の配置や配色を見せたい場合は、45°のアングルで撮ろうとすると全体が上手く収まらない、一部にしかピントが合わないなどの問題がでてきます。そこでここでは思い切って真上から撮影して、全体にピントが合い全体の配置や丸や角の器のバランスがわかりやすくなるように撮っています。
このように何がいいと思ったのか?それをどう表現するかを常に考えて、撮り方を工夫してみてください。
※掲載している写真はすべてtabby撮影のものです。
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【写真家tabbyの活動】
47年以上に渡り撮影を継続し、その撮影枚数は10万枚を超える。
◆「kindle写真集の出版」
■CRP第1弾
■CRP第2弾
■CRP第3弾
■CRP第4弾
■CRP第5弾
■写真集第6弾(独自出版)
◆「写真展とネット掲載」
■写真展(個展)を20回以上開催
■2005年よりFlickrをはじめ、現在5,000枚ほど掲載
■Gettyにて写真データーを販売【175点】
■fotofever paris 2014年より3年連続出展 *fotofever paris とは、 世界最大の写真の見本市、イベントであるパリフォトと同時期にルーブル美術館の地下イベント会場であるルーブル・カローセルで開かれる。約100のギャラリーや出版社(日本からは8社)が出展。
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