コスモスが咲くと秋という感じがします。ところがコスモスを写真に撮るのは意外に難しいです。ここでは、キレイに撮るコツをお伝えします。

空を背景に撮る

＠静岡県浜松

コスモスが道沿いに咲いていて、それをそのまま上からたくさんの花を入れて撮ってしまうと、背景がゴチャゴチャしたりして印象が薄くなりがちです。

そういう場合の撮り方ですが、この例では目線を下げて背景を空にして撮っています。

また、逆光で花びらが透けるように撮っています。明るい空が背景で花は影になるので、露出はプラスにします。

こうすることで、全体としては明るい印象にしながら、主題の花のピンクが際立っています。そして、左下にある白い花がアクセントになっています。

グリーンを背景に撮る

＠静岡県浜松

この例では、1輪のピンクのコスモスを上から、グリーンと下の方に咲いているピンクやオレンジのコスモスの花々を背景に撮っています。

気を付けたいのが、露出をオートで絞りを絞って撮ってしまうと、主題の1輪が背景に埋もれてしまいますので、絞り優先にして絞りは開け気味（開放〜2段絞るくらいの間：F2のレンズなら、F2〜F4）で撮ることです。

こうすることで、グリーンの背景からピンクの花が浮き出た立体的な写真になります。また、グリーンはピンクの反対色なので、主題を引き立たせ相性がいい色です。

ボケを活かして撮る

＠静岡県浜松

1枚目の例では、ピンクのコスモスが道に沿って咲いています。

こういう場合に、主題の花を強調し奥行き感を出すためには、前の花をぼかして後ろもぼかして撮るといいです。

絞りは開け気味（開放〜2段絞るくらいの間：F2のレンズなら、F2〜F4）で撮ってください。

2枚目の例では、白・うすいピンク・濃いピンクといろいろある中で、右側の白いコスモスを主題として、手前にピンクのコスモスを前ボケとして大胆に入れて、後ろのコスモス畑もぼかしています。

ここでも、絞りは開け気味（開放〜2段絞るくらいの間：F2のレンズなら、F2〜F4）で撮りましょう。

＠静岡県浜松

アップで撮る

＠静岡県浜松

この例では、中望遠レンズ（35mm換算で100mm）でアップで撮っています。

こういう場合の撮り方ですが、

1. たくさんの花の中から、もっとも美しい1輪を選ぶ
2. その1輪が、”もっとも美しく見えるアングル”（ここでは真正面）を探す
3. 背景はなるべくシンプルにする（ここではグリーンのみ）
4. 絞りは開け気味にする（ここでは、開放F1.4のレンズをF2.8）

こうすることで、シンプルで力強い写真になります。また、この例では主題の1輪以外は蕾あるいは後ろで横向きになっているので、自然と主題に目が行くような構成になっています。

縦構図で撮る

＠静岡県浜松

いつも横構図で撮るだけでなく、たまには縦構図で撮ってみよう。というのがここでの提案です。

特に一眼レフでは、横で撮る方が楽に安定して撮れるので、すべて横で撮ってしまいがちになります。

この例では、手前の2輪が縦に並んでいるので、縦構図として後ろに4輪をぼかして入れて撮っています。

人の目は横に2つ並んで視界が横長なため、横構図の方が自然で安定して見えるのですが、逆に縦構図にすることで、インパクト・ダイナミックさ・動きといった印象を与えることができますので試してみてください。

このように、最初は思うように上手く撮れなくても、コツを掴むとキレイに撮れるようになりますので、参考にしてください。

※掲載している写真はすべてtabby撮影のものです。

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